こんにちは。
スタッフ 里沙です。
先日公開シンポジウムを聴きに行った
静岡理工科大学。
著名な建築家設計の校舎でも知られる同校では
講演前に、ガイド付きの建築見学会がありました。
まずは新築の建築学科棟「enTree(えんつりー)」。
(設計:古谷誠章+NASCA)
建物名の「えんつりー」には、
社会に「エントリー」する人材を育むの場、
学生・教員・一般の人々が「縁側(えんがわ)」で
過ごすようにコミュニケーションが取れる場、
さらにデザインに見られる樹木の「ツリー」の
3つの意味が込められているのだとか。
建物の内部のディテールにも
随所に面白い仕掛けが散りばめられています。
パンチで採光や適度な開放感を確保した階段。
手摺部分の鉄板は一枚もので、
開いている穴は
クレーンで吊り上げ運ぶ際に使われたものだそうです。
左:畳コーナー。
建築を学ぶ学生が寸法を自分の身で体感する空間です。
右:廊下天井の照明。
スポットライトを乳白色の板で受けて間接照明に。
羽田空港のラウンジにも採用されているそうです。
続いて、建築家ユニット403architecture [dajiba]による
改修設計の「新学生ホール」。
設計者のひとり、
彌田徹氏より直々に案内してもらうことができました。
一般の方々も入りやすい大学の玄関口に位置する学生ホール。
外部と繋がりを感じる明るい空間とすること、
既存の内部空間の形状を系譜として残しつつ
活発なコミュニケーションの場として
生まれ変わらせることが
設計のテーマであったそうです。
左:天井を抜き、ダイナミックな梁型を表しに。
配線は床下へ仕込み、照明も柱に搭載。
右:既存の目隠し壁。
弧を描いている中心点を導き出し、
床材の見切り線として延長して円を描いています。
この円の以外にも、床の柄をはじめ
螺旋階段やテーブルなどなど、
ホール内には至るところに円が描かれています。
これは、「ホール内はどこも中心」
という意味が込められているのだそうです。
ひとりで自習する学生、
打合せをするグループ、
お茶を飲む地域の人。
どの人も中心となり得る、
表情豊かな空間でした。
今回のように
建物の誕生前や完成までの過程を
実際に建物が活用されている前で
聞きながら見学するという時間は、
目の前でストーリーが繰り広げられているようで
とても贅沢なものでした。
シンポジウム関係者の皆様、ありがとうございました。
(スタッフ:里沙)
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【■地元工務店のコーナー/第2展示場】
第2回SDGS工務店と共に造る持続可能な家づくり展
日時:2020年1月18日(土)19日(日) 10時~16時
場所:浜松総合産業展示館
住所:浜松市東区流通元町20-2