はじめに

はじめに

心地よい家の主役は「人」― 建物に人が合わせるのではなく、その人がその土地を選んだからこそ生まれるデザインを導き出し、形にするのが建築家の仕事です。お施主様・ご家族ならではの「心地よさ」を内包する家を創ることで、日々の生活を慈しみ人生をより謳歌いただけることを、長年の実績からも実感しています。

また代表・山﨑自身の経験で、自邸の新築後に当時1歳半の子どものアトピーが治り、子がこれまで避けていた「床に膝をつく動作」を自然と行い、存分に遊ぶようになったのを目の当たりにしました。心身に優しい素材・仕様の家によって無垢の自分に「かえり(還り)」、健やかで感性豊かな歳月を紡いでいただきたいと願っています。

スケールにこだわるフリーハンドスケッチ

スケールにこだわる
フリーハンドスケッチ

和楽舎では、鉛筆1本によるフリーハンドスケッチからすべての基本設計を始めます。最初のご提案でも手描き図面を提示しますが、プレゼンテーションのためでなく、まったくの白紙からデザインを生み出すために欠かせない「最初の1歩」としてのスケッチです。

ここに、家の主役は「人」であるという和楽舎の信念が凝縮されています。鉛筆によるラフスケッチには、人の感じるスケール感や有機的・曲線的な動きがダイレクトに反映されます。また、周辺環境による光や風の入り方、通行人からの視線カットなどについてもより自然に近い状態で表現されます。

スケッチによる検討では、平面・高さを表す2次元に加え、奥行を含めた空間全体を検討する3次元も描き起こします。3次元スケッチは建築用語で「パース(透視図)」と呼び、絵画のようでありながら寸法を伴った図面の一種です。鉛筆でパースを起こしながら微細な景色の見え方、光や風の入り方を調整し、ベストな寸法や位置を探っています。

人間の身体がしっくりと馴染むサイズ感の空間を「ヒューマンスケール」の設計と言いますが、物質面・心理面ともに「ヒューマンスケール」で設計するために、濃淡や太さ、動きが自在な鉛筆スケッチが設計の起源となるのです。

お施主様に
空間をイメージいただくために

お施主様へのプレゼンテーションにも、設計用とは別に作成する手描きの図面や内外観イメージ(パース)を提示します。

CG画像の方が手描きよりイメージしやすいのでは?と思われるかもしれませんが、実は逆だと思っています。CG等による写真に近づけた表現は「正解」を提示するに近く、お施主様がそれ以上のイメージを展開する余地が無くなるという側面を持っています。

それに対して手描きでは空気感を重視した表現を行うため、見る人の想像力を引き出します。そこに身を置いた際の光景や交わす会話、流す音楽までも自由に連想できるのが手描きならではの魅力であり、かえって立体をありありとイメージできるのです。

具体的な色や素材、植物、置きたい家具や食器…。ご自身の「好き」が次々と湧き上がるようなイメージスケッチを心がけています。

お施主様に空間をイメージいただくために
スケッチとCAD(設計製図ソフト)の使い分け

スケッチとCAD(設計製図ソフト)の
使い分け

現代社会の業務ではCAD(設計製図ソフト)によるデジタル作図が必須となっており、実際に私達も日々活用しています。

ただし、使用するのは基本設計を終えた後。作業やコミュニケーションツールとしての使用に徹し、原案である基本設計においては人の「手しごと」を本質としています。

「人の棲み家は、人の手から生み出したい」 ― 世の技術が進歩しても変わらない想いです。

「一間間(いっけんま)グリッド」で
理にかなった心地よさを

和楽舎設計工房では代表・山﨑がかつて師事した木造建築の第一人者、建築家・吉田桂二氏(故)の「一間間(いっけんま)グリッド設計」の伝統を継承しています。

一間(いっけん)とは寸法の呼称。「尺(しゃく)」単位における6尺にあたり、1.818メートルの長さです。これは畳1枚の長い方とほぼ同じ寸法で、日本古来の木造建築の基本単位となっています。この一間を1単位として間取りを創ることが「一間間(いっけんま)グリッド設計」であり、日本の伝統的な美しさを引き出せるだけでなく、様々なメリットや魅力があるのです。

例えば構造面。一間を1マスとした格子(グリッド)に沿って柱や梁を配置するため規則的な架構(骨組み)となり、全体に荷重がバランス良く分散されます。柱や梁に無理な力がかからず全体にしなやかで芯の通った美しさが現れることから、一間間グリッドは「意匠(デザイン)と構造の合一」の象徴とされています。

コストや省エネルギーの面でもメリットがあります。材木業などの流通は現在も尺や一間が基本単位となっているため、「一間間(いっけんま)グリッド」
の家では特注の製材が少なくなります。これはコスト抑制や端材廃棄等によるエネルギーの節減につながると同時に、過剰に天井を高く(柱を長く)することなく、室内の広さや高さにおいてメリハリを出すことにもつながります。

人や地球に優しい設計をすると、繊細な美しさのあるデザインやシンプルで明快な動線・間取りが連動するように生まれるのです。伝統を大切にした「一間間(いっけんま)グリッド設計」によって、自然界の理にかなった心地よさを追求しています。

「一間間(いっけんま)グリッド」で理にかなった心地よさを

設計打合せに
ついて

設計の打合せについては、回数・頻度・方法等のルールを設けていません。設計内容がお施主様によりまったく異なるのはもちろん、打合せできる時間・場所や頻度、時間をかけたいポイントもお施主様により千差万別であるからです。

設計初期に全体のスケジュール目安を提示した上で、状況やご希望に合わせて調整しながら進行します。また、対面の他ZOOMを使ったオンラインミーティングも対応可能です。

いずれにしても、打ち合わせにおいては都度ご納得いただきながら必要なプロセスを網羅することを大切にしています。

無料相談予約

無料相談予約

設計の流れ

  • お問い合わせ

    お電話もしくは当サイトの専用フォームよりお気軽にご連絡・ご予約ください。

  • 面談

    ご相談内容の詳細をヒアリングさせていただきます。ご要望や敷地の状況、計画の背景などをお聞かせください。こちらからは自己紹介・事例紹介やスケジュール、予算の概要等についてお話しできればと思います。対面の他、オンラインでの面談も承ります。

  • 敷地調査

    資料収集の上で計画地に出向き、プラン検討に必要な情報を確認します。
    通常、周辺環境や交通状況、法規制などの調査を行っています。

  • 基本設計

    面談でお伺いした内容や敷地調査をふまえ、スケッチや模型を用いた検討を重ねて基本的な設計内容を練り上げます。

  • プレゼンテーション

    基本設計として作成したプランをご提案致します。手描きスケッチ図面を基本に、建築コンセプトをお伝えするのに適切な成果物を必要に応じ加えています。

  • 01~05:無料で対応させていただきます。

    なお、プランの流用はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。

  • 再プレゼンテーション

    ご提案内容について、変更や追加のご要望があれば打合せのうえ再度プランを作成いたします。

  • 設計・監理契約

    ご納得いただいたプランを元に、設計・監理契約を締結いたします

  • 第1回お支払い:基本設計料

  • 実施設計

    打合せの中で実際の材料や設備を決定しながら、法適合や工事見積の算出に必要な詳細情報を設計図書に盛り込んでいきます。

  • 第2回お支払い:実施設計料

  • 工事見積依頼・各種申請書提出

    工事内容やプランとの相性をふまえ、候補となる施工会社を選定・推薦し工事見積を依頼します。同時期に、建築確認申請などの行政関係書類提出を行います。

  • 施工会社選定

    必要に応じ工事金額が予算内に納まるよう内容調整を行い、施工会者を決定します。

  • 工事契約

    施工会社と工事契約を締結いただきます。契約には原則として和楽舎設計工房が立ち会います。

  • 工事監理

    設計図通りに工事が進んでいるかを施工者ではない第3者として工事監理を行います。現場では工程に応じた頻度にて状況確認を行い、現場以外では施工用の詳細図を確認しながら施工会社と密に協議し進行します。

  • 完成・お引渡し

    施工会社の社内検査後に和楽舎設計工房による監理者検査を行った上で、お施主様に仕上がりをご確認いただきます。確認後、建物のお引渡しと取り扱い説明を実施します。

  • 第3回お支払い:工事監理料

  • アフターフォロー

    工事契約上の保証はもちろん、お引渡し1年後の点検や、万が一建物に不具合が発生した場合の対応を行っています。

よくある
質問

  • 建築家との家づくりに必要な期間はどのくらいですか?

    完全オーダーメイドにて設計するため平均は出しにくいのですが、専用住宅の場合設計に1年程度以上、工事に1年ほどの期間がおおよその目安です。

    設計内容や規模、打合せの頻度によって異なるため、計画の初期段階で全体のスケジュールを提示させていただきます。

  • 木造以外の構造にも対応していますか?

    はい。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等、いずれの構造形式も可能です。諸条件や生活スタイルに応じ、デザイン・機能・コスト面等を総合し最適な構造を検討します。

    住宅では木造をおすすめすることが多くなりますが、帰宅が深夜早朝になりがちな方には防音性や気密性に特に優れた鉄筋コンクリート造にて計画した実績もあります。

  • 施工会社はどのように選んでいるのですか?

    プロジェクトごとに、設計内容に合った施工会社を複数社推薦しています。会社によって「木造に強い」「鉄骨造に強い」「小回りが効く」「組織力がある」など強みが異なり、また公正な視点で施工者を推薦したいことから特定の提携会社はありません。

    お施主様には推薦の複数社から1社を選んでいただくか、2~3社ほどの施工会社から入札形式で選定するかを都度相談しております。

    いずれにおいても施工会社選びの大前提として、工事品質はもちろん、各部材の納まり詳細など建築家との協業ならではの細やかな諸検討に長けていることが必須となります。お施主様からご指定の会社がある場合にも、これらの点を総合して協議できればと思います。

  • 土地が決まっていなくても相談できますか?

    はい。まだ土地が見つかっていない方には、土地のご提案も可能です。

    もちろん、土地が決まってからのご相談でも遅くありません。敷地の形状や周辺環境は建築の根幹を担う要素であるため、気になった時点でお気軽にご相談ください。

  • 設計料や諸費用はどのくらいかかりますか?

    設計や工事監理等の費用は計画内容により大きく異なりますので一概には言えませんが、
    例えば【住宅新築・木造・45坪】の場合には450万円が目安となります。

    ※その他、内容に応じて以下の費用が必要となります。

    ・構造計算

    ・地盤調査、土地測量等

    詳細は初回プレゼンテーション後、基本設計の内容をもとに御見積させていただきます。

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