はじめに

はじめに

ひとの心の中から湧き出る感覚を大切に、心身をゆったりと預けて安らげる「心地よい」建築設計を追求しています。

和楽舎では、「心地よさ」は言わばピラミッドの頂点にあたるものと考えます。不便のない「使いやすさ」をベースに、心身の健康が得られる「快適さ」を満たした上での頂点。言語化・数値化できない要素も含め、そのひと(企業)ならではの「心地よさ」を丁寧に引き出し空間に落とし込みます。

例えばヒュッゲ(Hygge)という言葉はデンマーク語で「人とのふれあいやリラックスした時間によって心を満たす」ことを意味しますが、和楽舎の考える「心地よさ」もヒュッゲに近い概念です。
薪にくべた火を眺めながら会話を楽しむ、お気に入りの場所でコーヒーを飲みながら静かに読書するなど、物質だけで完結せず、そこに流れる豊かな時間までを含めた設計を心がけています。

そのために、例えば以下のような手間ひまを惜しまない設計をお約束します。

  • しっかりと時間をかけて、深くきめ細やかなヒアリングやカウンセリング、打合せを行う
  • 周辺環境を調査・研究し、必要に応じ模型を作りながら建築との良い関係を検討する
  • 鉛筆の手描きスケッチから設計を始め、人間や自然界の有機的な動きに沿った設計をする

生活の拠点となる建築が、人生を謳歌できる「心地よい」場であるように。中で過ごすと感性が活性化され、外へ出かけた際には仕事のパフォーマンスやレジャーでの感動が最大限に高まるような建築を理想としています。

01使いやすさ 02快適さ 03心地よさ

心地よい
建築のための
8つのコンセプト

  • 景観と調和する
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    景観と調和する

    「心地よさ」は外観から ― 建築は町の景観を構成する要素であるからこそ、周辺環境を研究し、景観と仲良くなれる建築を理想と考えます。

    強い主張はせず、周辺にしっくり馴染みながらも景観を美しく演出できるよう建物配置や高さ、屋根の形、開口部(窓・ドア)等の位置をデザインします。

    外部に心地よさが滲み出た建物は、おのずと室内にも豊かな空間が広がるもの。お施主様にとっても道行く方々にとっても心地よい建築づくりが私たちの願いです。

  • 自然と共に生きる
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    自然と共に生きる

    機械に頼り過ぎず、自然の心地よさを存分に味わっていただきたいと思っています。その敷地の風景や光の入り方、風の流れ、植物の生態などを受け止め、四季折々の心地よさを屋内外の空間に落とし込みます。

    例えば軒や庇を適切につくることは、梅雨時でも窓を開け風通しが得られ、 太陽高度の高い夏は日射遮蔽、低い冬は日照取得を可能にします。

    冬に葉の落ちる落葉樹を窓際に植えることも、夏の日射遮蔽・冬の日照取得につながります。森林浴のように深呼吸できる心地よさが、そこにはあります。

  • 地域の特性に対応する
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    地域の特性に対応する

    その土地ならではの気候や文化に根ざした、地に足のついた設計を心がけています。

    例えば和楽舎の拠点・静岡県浜松市では、冬は極めて強い西風「遠州のからっ風」が日常的に吹きすさびます。そのため、強風と向き合った設計・デザインが必須です。また、平地が多く郊外の宅地が多いことから自家用車や自転車の利用が一般的であり、充実した駐車場・駐輪場の計画が求められます。

    長年地元で培った設計ノウハウをもとに、地域住民としての心地よさを追求します。

  • 飽きの来ない美しさ
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    飽きの来ない美しさ

    シンプルながら凡庸とは違う、飽きの来ない美しさを求めて設計しています。日本の技術を用いたサステナブルなデザインと人類共通の習性を融合することで、人にも地球にも優しい普遍的な「心地よさ」が得られると考えているからです。

    例えば「シンプルでわかりやすい動線計画とし、すっきり広々と使える空間とする」「柔らかな光を通し、断熱性にも優れた障子を洋室にも合うデザインで計画する」「焚き火に人が集まり談笑する習性を大切に、リビングに薪ストーブを設ける」…

    何気ない日常がいつも、いつまでも愛おしく思える心地よさを表現します。

  • 人と共に成熟する素材
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    人と共に成熟する素材

    内装・外装に用いる素材は、できるだけ自然素材を採用しています。

    塗壁や無垢板、畳、和紙などの手触りや香りで心地よさを感じていただくと共に、年月と共に成熟する風合いの変化にも愛着を感じていただきたいからです。

    メンテナンスフリーの新建材にこだわり過ぎると、完成以降は劣化への道が始まります。一方で自然素材は手入れを要しますが、人と建築が一緒に成熟していく心地よさには何にも代え難い醍醐味があると感じています。

  • 人と共に変化する間取り
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    人と共に変化する間取り

    住宅においても、家族のライフステージは変化します。和楽舎では住まう人に寄り添いながら、間取りも変化できる建築を提案しています。

    子どもが小さい時、成長した時、家から独立した後― 室の数や広さをフェーズによって変えられるよう計画することで対応します。

    建築が人と一緒に成長する過程で、住まい手だけの心地よさが育っていくと考えるからです。

  • メリハリによる表情豊かな空間
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    メリハリによる表情豊かな空間

    明るさ、広さ、高さなどにメリハリをつけることが空間の表情を豊かにし、心地よさを生み出すと考えます。

    例えば「明るく開放的な空間」という感覚は、暗めでコンパクトな場所との対比でこそ活きてきます。影があるからこそ光を明るく感じるという自然の摂理そのものです。

    「暗い・狭い」にはマイナスイメージを持たれがちですが、ほの暗く天井の低い寝室には人間古来の習性として包み込まれるような安心感があり、深いリラックス効果が期待できます。そして朝起きて明るく広いリビングに出ると、全身にエネルギーが湧いてくる― そんなメリハリによる心地よさを心がけています。

  • 大らかに過ごすために細部を検討
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    大らかに過ごすために細部を検討

    心地よい空間で大らかに過ごしていただくために、細部の検討は欠かせません。

    建具(ドア)まわりなど細部の部材がすっきりと納められた空間はノイズが少なく、物理的にも心理的にもゆったりと過ごすことができるからです。また設計段階で詳細の納まりを検討することは、施工中の予想外の費用発生も防ぐことにもつながります。

    細部の納まりにこそ、心地よさの真髄が現れると考えています。

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