NEWS

実施設計を担当させていただいた
 
 
が、この度「浜松ウッドコレクション2022」
特別賞を受賞しました!
 
 
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アーチ状の屋根が特徴のこちらの建築、
地元浜松の木材である「天竜材」を
手刻みで現場加工した地産地消の倉庫なのです。
 
 
今回のプロジェクトでは、
地元の樹木から切り出し乾燥させた「無垢材」を
構造用木材として使用しています。
 
工業的に加工された木材「集成材」を用いるより
木材の接合(仕口・継手)などの施工難易度は
格段に高くなりますが、
木本来の風合いが得られ、
材料の運搬や機械加工に伴う環境負荷も
最小限に抑えることができるのです。
 
さらには生産から加工、消費までを
地元・浜松で完結するため、
地域の資源活用や雇用創出への貢献にもつながります。
 
 
コスト面も、度外視するわけにはいきません。
 
アーチ状の大空間という特殊な造形ですが、
木材の寸法は特注とせず規格寸法で構成しています。
 
通常サイズの「小口径無垢材」だけで
大空間を作るというアプローチが
本プロジェクトの要となりました。
 
今回の入賞は
ケイズ様の施工技術の賜物である面が大きいのです。
 
 
和楽舎設計工房としても、
浜松市の設計事務所として
非常に栄誉ある賞がいただけました。
ありがとうございます!
 
 
 
関連ページ:
 
 
※「一般建築物部門」に掲載されています
 
 

夏季休業日のお知らせ

2022/08/10

ニュース

和楽舎設計工房では、
下記日程を夏季休業とさせていただきます。
 
8月11日(木)~8月15日(月)
 
8月16日(火)より
通常どおり営業致します。
休業中のご連絡はお問合せフォームにて受け付けております。
 
 
皆様におかれましても、良い夏をお過ごしくださいませ。
 
浜松_山手町の家 05内観パース - コピー.jpg
先週は、住宅の工事の進捗チェックを行いました。
木造住宅の骨格を組み上げる工事である
「建方(たてかた)」の様子です。
 
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この工事を手掛けるのは大工さん。
「建方」の最後には「上棟式」を行うのが習わしで、
大工にとっての晴れ舞台でもあります。
 
さて。
工事としてはまだ前半ですが、
家づくりには「大工さん」以外にも
沢山の種類の職人さんが携わります。
 
例えば一般的な木造住宅で必要な職種は、
ざっと挙げただけでも25種類にのぼります。
 
 
 
■解体
 …敷地内に構造物などがあれば取り除き、
  完全な更地にします。
 
■地盤改良
 …地盤の強度が十分でない場合に地質を改良します。
  今回は土に「固化材」を混ぜ込み
  地盤を硬くしました。
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■鉄筋
■コンクリート
■型枠大工
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■水道
■空調
■ガス
■電気
■足場組み
■大工
 …木造住宅の建設の主軸となる職人。
 
■防虫処理
 …木材をシロアリなどの食害から防ぐため、専用の薬剤を噴霧します。
 
■左官
 …コテを用いて塗壁・塗床などを施工。
  古くからお城の外壁などでも重宝されています。
 
■屋根(板金職人、瓦職人など)
■サッシ
■断熱吹付
■木製建具
 …木製ドア・引戸などを製作する職人。
  障子の格子など、伝統的な木組みも行います。
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■内装
 …壁紙や床シートなどの内装仕上材を張ります。
 
■家具
 …収納などの造作家具を製作・取付します。
 
■塗装
■畳
■防水
 …バルコニーや屋上の床仕上等を行います。
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■外構
 …地面の舗装や塀・フェンス等の設置を行います。
 
■庭師
 …植栽や庭石などを施工します。
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■クリーニング
 …工程の最後、お施主様に引渡す前に
  粉じんや水ハネ等をきれいに清掃します。
 
 
 
 
どれも高い専門技術が求められるため、
1人の職人さんが何種類も兼用するケースは
原則ありません。
 
また、各職種とも複数人のチームで施工しますから、
人数としては複数倍になります。
 
お施主様の夢が詰まった建築は、
職人達の手仕事の集大成でもあるのだなぁ…と
改めて感慨深くなります。
 
ちなみに
これが大型施設になると、
種類も人数もさらに増えていきます。
 
そして
これら技術者集団をまとめるのが、
現場監督さんの役割です。
 
現場監督には現場の安全管理はもちろん、
工程や品質の管理として
先を見据えた迅速で正確な判断が求められますから、
そのリーダーシップには感服の一言です。
 
また、私達建築士には
設計図どおりに工事ができているか確認する
「工事監理」という業務が法的にも求められます。
現場のスピード感に乗って、
的確なチェックや助言ができるよう
日々研鑽しています。
(工事監理についての記事はこちら
 
 
設計内容も工事で関わる方々も、
現場ごとにまさに一期一会。
完成まできちんと見守ってゆきます!
 
 
 
(スタッフ:里沙)
 
 
【works(浜松 磐田)】
医療情報誌「BRIDGE」2022年vol.2に、
代表 山﨑正浩の取材記事が掲載されました!
 
掲載220529.jpg
 
「心地よい院内環境」についての特集記事にて、
建築士の視点から「空間」を切り口に
お話ししています。
 
タイトル.jpeg
 
「BRIDGE」を読まれるのは
全国の「かかりつけ医」の先生方。
地域医療を支える先生方の
お役に立てることを祈って、
事例を交え惜しみなくお話しさせていただきました。
 
(発行:第一三共株式会社様)
 
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和楽舎設計工房の医療福祉施設専門サイト
「WARAKUSHA」でも、メディア掲載を記念して
動線計画の抜粋記事をアップしています。
こちらもぜひ、ご覧ください!
 
 
▼関連コラム▼
 

 

少しづつ
都道府県を越えた移動がしやすくなった最近。
みなさんは遠出などされましたか?
 
私も少し移動が増え、
県外の友人がこちらに来てくれる機会も戻ってきました。
 
そんなこの春、
県外の「建築女子」と行った浜松の建築をご紹介します。
 
 
行ったのはこちら。
藤森照信氏が設計した「秋野不矩美術館」です。
 
 
 
 
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建築史家でもあり、そのデザインから
「縄文建築家」とも言われる藤森氏。
 
この美術館も鉄平石の屋根に
藁(ワラ)や焼杉で出来た外壁など、
日本古来の自然素材でできています。
 
ちなみに…美術館は静かな山の上。
アプローチの途中には
宇宙船のような造形の茶室もあり(画像右側)
一帯まるごと異空間のようです。
 
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館内は古民家を思わせる空間。
 
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展示室へは靴を脱いで上がり、
床に座って作品を鑑賞できるスタイルです。
撮影禁止でしたが、展示室の床材は凹凸があり、
足の裏に触れる質感も鑑賞の記憶の一部となりました。
 
 
温もりを感じる素材感ながら
全体は直線的なモダンデザインでまとめられ、
古代と現代の融合が美しい建物です。
 
 
 
 
私は美術館に行くと
気になるものを無意識に
触りそうになったり、
感動して声を出してしまって
スタッフの方に注意されることも多いのですが
(ごめんなさい!)、
この日は良いこともありました。
 
展示準備中のため非公開だった階段室を、
特別に見せてもらうことができました!
 
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壁は杉板で木目をつけたコンクリート。
天井は杉材で組まれた格子やルーバー。
 
華奢ながら丸みのある手摺や
ぼんぼりのような照明も愛らしく、
有機的なぬくもりと
清潔感とのバランスが絶妙です。
 
 
一緒に巡ったのは、建築・インテリアの尊敬する先輩であり
気さくで楽しいお姉さん的存在。
浜松の自然に触れながら、
仕事のこと、プライベートのこと、美容のこと、食のこと…
色々話して、それはもう楽しい時間でした。
 
直接会って話したり、
空間の「空気」を感じることの尊さを再確認した一日。
そんな尊さを表現し伝えていける建築士でありたいものです。
 
 
 
 
(スタッフ:里沙)
 
 
【works(浜松 磐田)】