NEWS

浜松の設計事務所 和楽舎設計工房です。

 

先日、北区にある永田木材様を訪問しました。

 

永田木材様は「木の匠」と言われ、業界でも全国的に有名な存在。

自ら厳選した地元天竜の木を最高の状態で製材し、

一本一本が最大限の美しさと機能を発揮できるよう、

建物の意図・意匠に合わせ木材の配置から考えるという

抜群の「木配り」をされている会社です。

 

外観.jpg

(事務所・セミナールーム。セミナーは木に関するものだけでなく、地域の方々が楽しめる様々なイベントを開催)

 

下の写真は、地元天竜の山林から直接買い付けるという丸太。

大きなものは直径1メートルほど、樹齢は100年以上にもなるそうです。

 

P5160004.JPG

 

実は、近年天竜では同等の丸太が多く採れるようになったのだとか。

これは遡ること明治時代、

当時の豪農・金原 明善 氏が多額の私財を全額投じ、

天竜川治水のために植樹した木々が育ったことに起因するのではないでしょうか。

 

適度な伐採は、山の生態系を保ち山林を育てるという

環境の好循環を生み出すのだそうです。

地元の木材を使うことは

私達の暮らす地域環境の向上にも役立ちますね。

 

P5160005.JPG

 

買い付けた丸太を敷地内の作業場で製材し・・・

 

P5160016.JPG

P5160011.JPG

 

太陽と風による天然乾燥

これが、他社との圧倒的な材質の違いを生み出しています。

 

機械で大量生産的に乾燥させる人工乾燥と異なり、

自然エネルギーによる完全な天然乾燥は、いわば「職人技」。

2年もの歳月をかけて乾燥した木材は、

木本来の色やツヤ、香りといった風合いが美しく引き出されます。

 

2年後のあらゆるオーダーや提案に備え、

敷地には各製材段階の木材がズラリと並んでいました。

 

色、つや、木目、節目・・・

天然の木材には、どれ一つとして同じものはありません。

そのため永田氏はオーダーを受けると図面を読み込み、

「この木材はこの部位に」

と、それぞれ指定し納品されているのだとか。

 

資源の有効活用のためはもちろん、

建物の魅力を存分に生かすべく積み上げられた

独自のノウハウの賜物と感じました。

 

設計者の立場から見ても

木材に求める仕様やニュアンスは使用する場面により異なりますので、

そうした意図を汲んでくれるパートナーは非常に心強い存在です。

 

P5160020.JPG

P5160018.JPG

 

 

今回様々なお話を伺う中で、

永田木材様の「木」という素材へのこだわりに感銘を受けると同時に、

建築に対峙する姿勢、そして地域への想いに

強い共感を覚えました。

 

建築を料理に例えるなら、

【木材会社】は材料提供者で、

【設計事務所】はレシピ開発者。

腕の良い【料理人(建設会社・大工)】や

舌の肥えた【顧客(施主)】をうならせ、

互いの交流で更に洗練された逸品を創り上げる―。

 

このようなプロセスを経て創った美しい建物によって

地域や社会をより豊かにするのが、

建築に関わる者の使命と考えています。

 

そんな使命を胸に、

今後永田木材様とも色々と協力していく予定です!

楽しみにしていてくださいね。

 

 

永田木材様、

ありがとうございました!!

 

P5160022.JPG

(右:3代目社長 永田 博一 氏  左:4代目 永田 琢也 氏)

 

 

*************************

 夢をかなえるお手伝い 住まいの設計パートナー
  和楽舎 設計工房   山 崎 正 浩
 浜松市東区中田町121 1F
 Tel:053-466-0555 Fax:053-466-0558
*************************

 

設計事例を追加しました。
浜松市の放課後児童施設の新築設計業務です。

河輪小放課後児童会施設整備工事(設計業務)

北浜北小放課後児童会施設整備工事(設計業務)

こんにちは。スタッフ里沙です。

 

暦の上では史上最長の大型連休となりましたが、

皆様いかがお過ごしでしたか?

私は、関西へ出掛けてきました。

 

目的のひとつは、

インテリアコーディネーター時代にお世話になっていた先生や先輩方との

「パース描かねば会」。

 

パース.jpg

 

パソコンの普及に伴い手描きの機会が減ってきている昨今、

手描きならではの温かさや、そこに込められた建物への「熱意」を表現しよう!

という勉強会です。

 

パースは「絵画」ではなく、「図面」の一種。

寸法を正確に捉え美しく仕上げるには、

日々の鍛錬が欠かせません。

手がスケール感覚を覚えてくれるようになると、

少しずつ描くスピードも上がってきます。

 

多くの枚数を描きコツを会得すること、

日常のスケッチで感覚を養うこと、

美しいパースで

お客様とのイメージ共有が深くできるようになること・・・

目標が沢山できました。

 

 

また、京都観光も楽しみました。

まずは高台寺へ。

 

高台寺遺芳庵.JPG

                                          境内の茶室「遺芳庵」

庭園と小ぶりの建物が美しく

元々大好きなお寺ですが、

設計事務所に入り改めて観ると、

いかに屋根の架け方が難しいか、など・・・

新しい発見が次々出てきます。

 

 

また、町屋を改装したスターバックスの利用もようやく実現。

お座敷でコーヒーを飲んできました。

 

スタバ外観.JPG

 

吹き抜けオブジェの樋が、

築100年以上の建物に華やかさを加えていました。

スタバ1-2.jpg

 

 

めいっぱい充電した令和の連休。

実務に活かせるよう、頑張って腕を磨きます!

 

                                           (スタッフ:里沙)

 

プラン例「なごみクリニック」を追加しました。

完成したクリニックのプレゼン模型や実施設計の時に使ったスケッチです。

この様な資料を使って、お客様に完成後のイメージを確認していただきます。

「なごみクリニック」の詳細ページはこちら

浜松の設計事務所 和楽舎設計工房です。

 

静岡市で行われた長谷川逸子氏の講演会を聴きに、

事務所の有志で行ってきました。

 

静岡.JPG

 

テーマは「公共建築設計プロセス」。

静岡県出身の長谷川氏は

英国の「ロイヤル・アカデミー建築賞」を受賞されるなど

国際的な活躍で知られる建築家です。

そんな彼女の設計指針は

意外にも、地域に密着し尽くしたものでした。

 

その地の歴史や土着的文化、環境の研究はもちろん、

地域の方々に交じって企画を練り、

公共施設の人材を育成し、

伝統芸能を演じ・・・。

建物の竣工後、10年ほどその地域に関わったというエピソードも。

 

お話の中に

「敷地の性能を考え直すことで、建築が自然発生的に生まれる」

という言葉がありましたが、

その地の人々の生活が

どうしたらより豊かになるかを

徹底的に考え行動することを継続し、

その結果、今のお立場に至るということが

ひとつひとつの言葉からダイレクトに伝わってきました。

 

 

そして

帰りには浜松出身の建築家、中村興資平氏設計の名建築へ。

 

見学.JPG

静岡市役所(右下:1934)、静岡県庁(右下以外:1937)

 

ヨーロッパ・アジア各地のデザイン要素が折衷した、

外観からディテールまで風格ある建物。

どちらも国の登録有形文化財に指定されています。

 

※ちなみに、浜松市内の中村興資平氏の建築には

「旧浜松銀行協会(1930 現:木下恵介記念館)」があります

gaikan.jpg

(写真:浜松市HPより)

 

 

「地域をより良くするための建築とは?」

新旧の地元建築家に触れ、

思考を深め、行動を続けるきっかけをもらいました。

 

 

*************************

 夢をかなえるお手伝い 住まいの設計パートナー
  和楽舎 設計工房   山 崎 正 浩
 浜松市東区中田町121 1F
 Tel:053-466-0555 Fax:053-466-0558
*************************