こんにちは。
スタッフ里沙です。
最近読んだ「色」の本が、
とても面白かったので紹介します。
こちらです。
「配色の教科書」
(色彩文化研究会/監修:城 一夫 氏)
歴史上の学者やアーティストが、
「美しい配色」について残した持論が図解されています。
なかには
ピタゴラス、アリストテレスにニュートン、ゲーテ…
一見カラーやアートと無関係と思われる面々も。
これは19世紀に「科学」という概念が生まれるまで、
色や光、音、力学などは「自然哲学」として
ボーダレスに研究されていたことに由来するようです。
文学者として知られるゲーテも哲学や絵画に精通し、
晩年は生涯最高の著作と自負する「色彩論」を発表しています。
今回は、そんな数々の偉人の中でも
ニュートン、ゲーテの著作と並び
「色彩の3大古典」とされる「色彩の同時対比の法則」の著者、
シュブルールが定義する「調和する色」について、
いくつかご紹介します。
“1次色の2色の組み合わせは、
1次色と2次色との組み合わせより、
対比の調和としてよくなる。”
“有彩色2色の組み合わせがよくないとき、
白で分離するとよい。”
“灰色は、一方が鮮明色もう一方が濃暗色と組み合わせると、
白や黒よりよい組み合わせをつくりうる。”
いかがでしたでしょうか?
△から〇の色合わせに変えると、
色がきれいに見える気がしませんか?
建築で色合わせを行う際には、
「飽きが来ない」ことも需要な評点となってきます。
日本古来の繊細かつ複雑な色合わせも
普遍的な美しさを感じさせますよね。
「美しい配色」には多方面で捉え方があり、
答えは1つではありません。
実際に理にかなった法則は古今東西に沢山ありますが、
いずれも
「宇宙が奏でる美しい音楽のようなもの」
という共通の真理があるということが、
この本を通じてわかってきました。
とても奥深い色合わせ。
建築を通じて
関わった方々にいろいろなご提案ができるのが、楽しみです!
(スタッフ:里沙)
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