こんにちは。

和楽舎設計工房 スタッフ 里沙です。

 

先日、お施主様の新築予定地を調査をしようと

まだ古家が建つ敷地に伺ったときのこと。

 

土地の北西の地面に、

「祠(ほこら)」が

小石に守られるようにして置かれていました。

 

その場にいた所長は

「足元の『地の神様』に気をつけて」

とさらりと言っていたのですが、

浜松生活の短い私には

初めて見るタイプの祠でした。

 

DSC_7894_R-328x219.jpg

イメージ写真:井伊谷宮HPより

 

小さなお札の入った、

小さな小さな祠。

帰ってから調べたところ・・・

遠州地方独特の文化なのですね。

 

関東や関西に長く住んでいた私は、

神社仏閣や歴史も好きな方なのですが、

お稲荷様は見たことがあっても、

このような祠を住宅の敷地で見るのは初めてでした。

 

遠州地方では、

毎年12月15日が「地の神様のお祭日」であることも、

浜松に来て2年が経とうとする今、

恥ずかしながらようやく知るに至りました。

 

 

古代ローマでも、

土地には「ゲニウス・ロキ」という守護精霊がいると考えられていたそうです。

今も世界中の建築関係者に大切にされている考え方ですが、

国や地域が違っても、

人々はそれぞれのやり方で、

その土地に感謝しながら歴史を紡いでいるのですね。

 

浜松の「地の神様」も、そこで暮らし、働く私達人間も。

どちらも大切に守っていけるような建築を、

丁寧に創っていきたいな・・・と改めて感じています。

 

(スタッフ: 里沙)

 

----
 
【works(浜松 磐田)】
 
【top】