茶道の魅力

2019/08/31

こんにちは。スタッフ里沙です。

 

この春から、裏千家の茶道を習い始めました。

 

元々はお茶そのものよりも、

建築家・谷口吉生氏の設計した茶室、

浜松城「松韻邸」でお茶を習えるから!

という少々不純?な動機だったのです・・・

 

松韻邸.jpg

※浜松城HPより

 

 

ところがいざ通い始めると、

いい意味でそれどころではありませんでした。

 

まず、お稽古には筆記用具の持ち込みは禁止。

スマホのカメラ等も、もっての外です。

これは茶道の真髄である「一期一会」の精神を会得するための大切な規律で、

ひとつひとつの所作に集中し、

二度と来ない「今、この瞬間」に全身全霊を込めるためだそうです。

 

「一期一会」のおもてなしのため、

お庭から茶室のお花やお軸、

茶道具の茶杓一本さえも鑑賞の対象となり、

当日の客人のためだけに準備されます。

 

お点前をする亭主にも

招かれた客人にも、

入室前から退室後まで、

一挙手一投足、そして交わす言葉にもルールと意味があります。

それらの基礎を会得するだけでも、

10年はかかるのだとか。

なんだか、建築の世界と似ていると感じました^^

 

このように、お茶の世界は概要ですらとても紹介しきれませんが、

細部にまで宿る茶道の哲学に、すっかり魅了されています。

 

 

最後に、

お稽古で出てきた素敵な言葉を紹介します。

 

「瑞雨(ずいう)」

 

毎回、お茶をすくう茶杓には季節の銘がつけられ、

客人の鑑賞に上がります。

夏の夕立があった先日、この銘の茶杓が登場しました。

「瑞雨」とは、夕立のこと。

灼熱の夏の日をしっとりと湿らせて冷やす瑞雨には、

人々の心を落ち着かせ、穀物の生長を助けてくれる恵みの雨、

という意味が込められているのだそうです。

 

「暑い夏に土砂降りの雨」と捉えるより

ずっとずっと前向きで、

毎日がより美しく豊かなものになる気がしませんか?

 

先人の姿勢に、もっともっと学びたいと思う今日この頃です。

 

 

(スタッフ:里沙)