浜松の設計事務所 和楽舎設計工房です。

 

先日、北区にある永田木材様を訪問しました。

 

永田木材様は「木の匠」と言われ、業界でも全国的に有名な存在。

自ら厳選した地元天竜の木を最高の状態で製材し、

一本一本が最大限の美しさと機能を発揮できるよう、

建物の意図・意匠に合わせ木材の配置から考えるという

抜群の「木配り」をされている会社です。

 

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(事務所・セミナールーム。セミナーは木に関するものだけでなく、地域の方々が楽しめる様々なイベントを開催)

 

下の写真は、地元天竜の山林から直接買い付けるという丸太。

大きなものは直径1メートルほど、樹齢は100年以上にもなるそうです。

 

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実は、近年天竜では同等の丸太が多く採れるようになったのだとか。

これは遡ること明治時代、

当時の豪農・金原 明善 氏が多額の私財を全額投じ、

天竜川治水のために植樹した木々が育ったことに起因するのではないでしょうか。

 

適度な伐採は、山の生態系を保ち山林を育てるという

環境の好循環を生み出すのだそうです。

地元の木材を使うことは

私達の暮らす地域環境の向上にも役立ちますね。

 

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買い付けた丸太を敷地内の作業場で製材し・・・

 

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太陽と風による天然乾燥

これが、他社との圧倒的な材質の違いを生み出しています。

 

機械で大量生産的に乾燥させる人工乾燥と異なり、

自然エネルギーによる完全な天然乾燥は、いわば「職人技」。

2年もの歳月をかけて乾燥した木材は、

木本来の色やツヤ、香りといった風合いが美しく引き出されます。

 

2年後のあらゆるオーダーや提案に備え、

敷地には各製材段階の木材がズラリと並んでいました。

 

色、つや、木目、節目・・・

天然の木材には、どれ一つとして同じものはありません。

そのため永田氏はオーダーを受けると図面を読み込み、

「この木材はこの部位に」

と、それぞれ指定し納品されているのだとか。

 

資源の有効活用のためはもちろん、

建物の魅力を存分に生かすべく積み上げられた

独自のノウハウの賜物と感じました。

 

設計者の立場から見ても

木材に求める仕様やニュアンスは使用する場面により異なりますので、

そうした意図を汲んでくれるパートナーは非常に心強い存在です。

 

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今回様々なお話を伺う中で、

永田木材様の「木」という素材へのこだわりに感銘を受けると同時に、

建築に対峙する姿勢、そして地域への想いに

強い共感を覚えました。

 

建築を料理に例えるなら、

【木材会社】は材料提供者で、

【設計事務所】はレシピ開発者。

腕の良い【料理人(建設会社・大工)】や

舌の肥えた【顧客(施主)】をうならせ、

互いの交流で更に洗練された逸品を創り上げる―。

 

このようなプロセスを経て創った美しい建物によって

地域や社会をより豊かにするのが、

建築に関わる者の使命と考えています。

 

そんな使命を胸に、

今後永田木材様とも色々と協力していく予定です!

楽しみにしていてくださいね。

 

 

永田木材様、

ありがとうございました!!

 

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(右:3代目社長 永田 博一 氏  左:4代目 永田 琢也 氏)

 

 

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