「輪郭」をつくるタイル目地

2019/01/31

磐田市 クリニック

浜松の設計事務所 和楽舎設計工房です。

 

建設が進んでいる磐田市のクリニック。

外壁のタイルも、着々と貼られています。

 

昨年4月に行った大阪のショールームの中でも、

温もりある質感が際立っていたアイボリーのタイル。

年が明けた今、いよいよ施工となりました。

IMG_3749.JPG

 

 

P1300005.JPG

 

 

この後は、タイルの間に目地を埋めていきます。

目地というと付属的な存在と思われがちですが、

実はこれが建物全体をまとめる重要な要素に。

色や素材感、目を埋める深さまで、

何度かに分けて詳細に検討していきます。

 

外装材の検討は、必ず屋外で行います。

実際の建物と似た日当たりの得られる環境に置いて初めて、

室内の照明の下では見きれなかった色味やニュアンスが見えてくるからです。

 

まずは色の系統決めから。

ホワイト系とブラック系に塗り分けてもらったサンプルを用いました。

PB140011.JPG

 

建物の柔らかなデザインに合うよう、

色味はホワイト系に決定です。

 

方針が決まったら、

いよいよ詳細の決定へ。

 

目地の素材は、上の写真のようなツルリとした素材ではなく、

実際にはタイルの質感に合わせ粗目の素材を選びました。

 

そして、色と深さの検証です。

 

blog1.jpg

写真左がホワイト寄り、右がグレー寄り。

左右共、上が目地浅め(沢山埋める)、下が深め(あまり埋めない)です。

 

今回は、写真左下、

ホワイト 深め目地

という結論を出しました。

ソフトながらしっかりめの縁取り効果が出て、

タイルの質感を一番際立てると考えたからです。

 

TM-1.JPG

目地検討用.jpg

 

全体に占める面積の狭い目地ですが、

このように

建物の「顔」である外壁の「輪郭」をつくる大切な存在なのです。

 

外装も内装も、

設計指針やお施主様の方針・嗜好、

そして周辺環境までを総合し、

メリハリと調和のバランスを取りながら決定します。

 

 

全体の完成も、いよいよ見えてきました。

クリニック全貌のお披露目を、どうぞお楽しみに!!

 

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